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ティール組織に書かれていないこと。

オズビジョンの企業文化が書籍で紹介。

5年ほど前にこのブログで、
”私達が最も大事にしてる理念や文化で取り上げられるよう、頑張ります。”
と記していたことが、少しだけ現実化しました。

 ↓のティール組織(原書:Reinventing Organizations)という、新しい組織モデルについて書かれた本に、たった1ページだけとは言え、日本の企業で唯一紹介されたのがきっかけです。国内でも和訳が今年出版され、1月現在の企業経営アマゾンベストセラーで1位になっています。

この影響で取材や視察が入りはじめたので、本で紹介されていた取り組みについて、本には書かれていない背景や実際のところなどを、このブログに書いておこうと思います。 
 ちなみに、原書は2014年に海外で出版されており、その際はロシアのスベルバンク銀行という大手企業の幹部の方達が視察に来られました。

本には書かれていないこと。

 この本の中で、Thanks Dayと、Good or Newというオズビジョンの過去の取り組みについて書かれています。そう、これら2つは現在はもうやっていないのです(原書出版は4年弱前)。

 まずThanks Dayとは、年に一度、希望者に対して有給休暇とは別に特別休暇と現金2万円を支給する代わりに、社内ブログで誰にどんな感謝をしたかを共有してもらう制度です。これは、誰かの感謝が、誰かの感謝を刺激する。(あぁ私もたまには両親を温泉にでも連れて行こうかなぁなど。)を意図したものです。
 3年ほどやってみた結果は、〇〇さんってこんな一面あるんだとか、たまには自分も家族や両親に感謝を示そうという気持ちにさせてくれる効果はありました。また、家族に制度を自慢し、応援してもらいやすくなるという副産物もありました。
 ただ、ずっとやってると飽きなのか、あまり閲覧されなくなり、利用者も減って来たため、廃止しました。初めは新鮮で盛り上がったのですが、飽きない工夫を施さないと形骸化しました。

 次にGood or Newとは、毎朝ランダムで5,6人のチームをつくり、Good(メンバーのいいところ)かNews(24時間以内にあったニュース)を順番に話していくものです。これは、組織の会話が業務上必要な人と、業務上必要な会話だけに偏らないように意図したものです。
 確かに普段話せない人との会話は圧倒的に増えましたが、とにかく会話しないといけないという義務感から上っ面感が出て来て、増床のタイミングで廃止。またそもそも社内交流イベントも参加率もどんどん多くなってきたので、必要性も感じなくなりました。

実際はエグいことが起きました。

 ではこの2つの施策がどれだけ組織に影響を与えたかと言うと、実際のところよくわからないのが本音です。なぜなら、我々にとってこれらの2つの取り組みは、今までやってきた無数の実験のほんの一部に過ぎないからです。
 大事なことは「全人格的な関係性」を「企業文化」に組み込み、契約関係以上にしなやかな強さを生み出す絆関係を組織に作りだし、人間の可能性を最大限活かすための意思決定をどれだけ徹底して積み重ねられるかだと思います。

 そしてその結果、最も直接的に組織に影響するのは、実は人の入れ替わりです。そこにいる人が成長したり変化したりするというより、このような取り組みを通して、思想に合う人が増え、合わない人が減ることが、最も本質的な変化でした。一時は社員の1/3が辞めました。
 少なくとも私たちに起こったことは、綺麗なストーリーの語り合いではなく、特異な文化が踏み絵のように機能した生々しい組織変化でした。

次世代型の新しい組織モデルとは。

 この本は、592ページというボリュームなのでだいぶ根気が必要ですが、テーマとしては、「どの組織の人々も情熱を燃やせてない。では人々の可能性を引き出す組織とは何か。それは人類の意識変化に応じた新しい組織パラダイムである。」という事が書かれています。
 このテーマについて、オズビジョンとしては、自己実現の舞台として、会社を機能させることができるかどうかにかかっていると考えます。
 そして、オズビジョン という組織の最もユニークな点は、「儲けること」、「会社の永続」、「世界を変えること」、「人の幸せに貢献すること」などは手段であるとし、本来は動機の一つである自己実現欲求の追求を組織の目的としているところです。
(ちなみに、世界を変えることを目的にする事業会社群と、自己実現モデルの追求を目的とした事業推進ホールディング会社で構成されたグループ経営が理想形です。)

オズビジョンの挑戦は続きます。
 今後も、人の可能性を最大限具現化する仕組み作りを、オズビジョンは挑戦していきたいと思っています。現状もハーフランスや完全自律型勤務制度、クエストランチなどの実験をしていますので、ご興味があればぜひお気軽にお問い合わせください。

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