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リモートワークの教科書 第11回 「社長の声が届けられない?」

「発表」では伝わらない「真意」や「想い」

どんな経営者でもさまざまな機会や手段を用いて従業員へのコミュニケーションをなさっていると思います。

A.方針や戦略の発信、業績や進捗の総括、今後の事業計画や組織戦略の共有
B.経営者としての想いや気持ちの伝達、不安や疑問へのカジュアルな回答

たとえばAなどは、週1回や月1回、パワポの資料なんかも用意して、従業員全員が集合する場で実施している会社が多いでしょうね。私たちオズビジョングループも同じです。

毎週末の金曜日14:00~15:00の約1時間、「全社昼会」が開催され、出席可能な従業員全員が参加しています。経営からの報告や各事業の現況の共有、主要部署からの進捗の共有、全社共有事項の伝達などがなされます。現在の「ほぼ全員リモート勤務」状態ではzoomを用いて「オンライン全社昼会」をやってます。

毎月の月末には「月次締め会」、半年に一度は「総会」をそれぞれ開催し、公式なコミュニケーションの場として機能させています。皆さまの会社も同じような感じかもしれませんね。

さて今回、特に着目したいのはBです。昼会や締め会のような機会における「話し」は、基本的に情報や進捗などの伝達事項を伝えることに他なりません。「発表」ですから。もちろん冒頭や末尾などで、少し伝えたい気持ちや想いを込めることはあるでしょうけど。

皆さまもお感じになっているかと思いますが、人の気持ちや想いというのは、「発表」で伝わることももちろんあるけれどもそれだけじゃない。むしろ立ち居振る舞いも含めた日々のカジュアルなコミュニケーション、すなわち「発表」とは違う非公式コミュニケーションにこそたくさん詰まっている、そう思いません?  ほぼ完全にリモート勤務になりはじめた頃、私たちもこの問題に直面しました。経営の想いや背景や真意を伝達する機会が減ってしまい、従業員の視線がバラバラになってしまうのではないか…。

リモートで決定的に不足するもの

立ち居振る舞いも含めた日々のカジュアルなコミュニケーション。これ、確実に減りました。ここOZ MEDIAでも書いてきたように、総会などの公式コミュニケーションはフルリモートでも意外と補完可能でした。が、カジュアルなものの補完は難儀でした。

どんな会社でも団体でもそうだと思うのですが、雑談をしたり昼食を共にしたりすることで、真意や考えの背景などを知り、それが意外と重要な材料などになっているってこと多いですよね。同じ空間にいること。声音や表情の端々に触れられること。これらがリモート勤務により激減することによる痛手。特に経営や代表者のそれらが激減することの危険性は、リモート勤務が長引けば長引くほど高まっていくように感じました。

カジュアルかつ心に響くコミュニケーションはできるか?

そこでまず整理してみました。

●取り扱うのは「気持ち」や「真意」なので「業績の共有」のような大本営発表的なものとしてしまわないようにする

●一方で、「発表」では伝わりにくい聞き手の「気持ち」や「真意」を伝達するもの、いわば「心に響くもの」とし、不安や疑問の解消を図るものにしていく

●従って「全従業員の静聴を前提とする」ような形式は避け、気軽にちょっと聞いてみようかな、と思いたくなるような方法を用いる

●経営や代表者の時間をこの課題の解決に対してだけに膨大に使うことはできないので、効果的でありながら合理的な手段を構築する

●すなわち一定の品質も保ちながら、比較的頻度を高く、また継続的に実施できるような方法を考える

さて、そんな方法はあるか?

会社がラジオ番組を持つということ

出した答えが「ラジオ」です。

車を運転しながら。何か全然別の事をしながらボーっと。視聴率獲戦術がてんこもりのテレビ番組とは違って気楽に構えずに聴けるのがラジオのよさの一つですよね。「なんか気付いたら聴いてるんだよね」とか「なんか好きなんだよね」とかいうまさに「ファンがつくもの」というイメージがあります。よしこれでやってみようと。

■基本方針

●基本的に一般的な長期休暇期間前後は除き週1回配信できるようにする。こだわりぬいたものを数回実施するより、頻度高く定期的かつ継続的に実施することが肝要

●目的からして経営者(私たちでいえばオズビジョングループ代表の鈴木)を中心に構成する。ただしゲスト(従業員など)の起用や、リスナーからのお便り特集などラジオ番組としての創意工夫はこれを妨げない

●前述のとおり頻度高く定期的かつ継続的な実施を果たすため、収録、編集などの様々な労力をできるかぎり減らすような手法を企図する

■やり方

おおよその流れはこんな感じです。

①ほぼA~Fのような手順で進めています。
A.今週の企画を決める(こちら広報室で担当しており、そこの2名と手伝ってくれている人事の1名、合計3名で毎回決めてます)
B.あらかじめだいたいのシナリオを書いて代表者や収録に関係する人と共有しておく
C.収録(後述します)
D.編集(後述します)
E.YoutubeにUPする(後述します)
F.全社に配信のお報せを流す

②C.収録でzoomを使います。代表の鈴木、メインMC、ゲストなどがある場合はその人が決まった時間(週1回30分を収録の時間として決めてやってます。これまでのところ30分で十分でした)に集合。zoomに設定したミーティングに集合します。
メインMCが「では収録を始めますね」と合図をしzoomのレコーディングボタンを押して普通に会話を始めるだけ。これで映像データと音声データを取得します。使うのは音声データ。私たちが普段からやってることと全く同じなので慣れており至極簡単です。
zoom以外のツールを使っている会社や団体でも、恐らく基本的な録音機能はあるかと思いますので、慣れたツールをお使いになればよいかと思います。

③D.編集では取得した音声データをiMovieという動画編集ソフトにアップロードし、不要な部分を削除するなどの加工をして音声データを完成させます。ほかに専用の扉画像を1枚、BGMとなる楽曲を1つ準備し、合成して完成。この作業を先程ご紹介した人事の人がやってくれています。内容や収録時間にもよりますが、慣れれば編集作業全体は30分から1時間ほどで終わるそうです。

iMovieでの編集はこんな感じです

④E.で編集できた音声データをYoutube上にアップロードします。これにより従業員はいつでもどこからでも視聴できるようにしています。このためにラジオの専用アカウントを用意して運用しています。
音声データを共有ドライブに保存することなども考えたのですが、視聴状況を継続的に計測したいということもありYoutubeを通じて共有することを選択しました。
内容が内容なだけにセキュリティに注意することが必要ですが、非公開設定にしても閲覧できる範囲をドメイン(私たちの場合はoz-vision.co.jp)所有者のみに限ることができるという機能を利用しています。
ちなみにアップロードは情報システムの人が協力してくれています。アップロード自体は数分で簡単にできますよとのことでした。

しかし今後も試行錯誤は続く

こうして始まったラジオ番組。番組名は社内から募集して最終的にオズビジョングループのラジオいうことで「OZラジ(オズラジ)」。8月末の時点で既に10回の配信を終えています。

その都度リスナーからの声をアンケートで収集したりと、ラジオ番組としての完成度も少しずつ高めようとしています。

一方で運営を続けている中で、取り扱うテーマや企画や方針そのもの、あるいは計測する数値や目標などの変更の必要性を感じたりして、時には立ち止まったりして試行錯誤しています。ただし「この状況下でも経営の想いや背景や真意を伝達する重要な機会を絶やさない」、この重要性は心から確信し今後も続けていきたいと思っています。これは当社だけでなく全ての会社や団体において同じではないでしょうか。今回の記事がそんな皆さまのお役にたてばと願っております。

このOZラジの試行錯誤についてはまた機会を見つけて書きたいと思っています。

リモートワークの教科書、これからも包み隠さずまいります。

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