リモートワークの教科書 第8回「リモートだと仕事ばっかりしちゃうんです」
第1回 さぼる人が出てくるんじゃないでしょうか?
第2回 ずっと一人ぼっちは寂しくなっちゃうんじゃない?
第3回 顔をあわせなきゃ仕事にならない?
第4回 おうちのリビングだと仕事に集中できないんじゃない?
第5回 電話がかかってきちゃうでしょ?
第6回 子どもが家にいて仕事どころじゃない
第7回 ちゃんと評価できるの?
第8回 リモートだと仕事ばっかりしちゃうんです
ついつい仕事が気になってしまう
家で仕事をしていると、プライベートの時間と仕事の時間の区切りが曖昧になってしまいます。
一度はパソコンを閉じて夕飯を食べてテレビを見ながらのんびりしていたはずが「まだやり残していることあったな」など、気になり始めて結局またパソコンを開けてしまう。
そんな経験をみなさんもしているのではないでしょうか。
リモート勤務になってから労働時間が長くなったり、通勤していた時とは違う疲労感があったりするとい声を職場でも耳にします。
私の場合は自分の家が仕事場であり、大学院の授業を受けている教室でもあるので家の中にいるとずっと仕事か勉強のことが頭の中をぐるぐる回っている状態になりがちです。
家=仕事場であるがゆえに仕事とプライベートの時間の切り替えができないというのは大きな問題かもしれません。
パソコンを開かない勇気
先日、私は思い切って金曜日の午後に休暇を取って髪を切りに行きました。
久々の美容院、久々の原宿ということもあり、数カ月前まで見ていた景色とはなんだか別世界のよう。
その日は結局、家に帰ってもパソコンを開かず一日を終えました。たった半日、家を離れ、仕事のことも勉強のことも考えない時間を作ってみたら、なんだかとっても特別な時間を過ごした感覚になりました。
よく考えてみれば通勤していたとしたら、オフィスにパソコンを置いて帰ってくれば家で仕事をしないのなんて当たり前のことなんですよね。
場所を変えるというのは頭の切り替えにも大きな役割を果たしているようです。
自律って難しい
当社は成果獲得のために、働く場所、時間、休暇を自らの責任と裁量の下、自由に決めることができる完全自律型勤務を採用しています。
なので、休暇を取るのももちろん自由です。よくある上司が有給をとらないから若手社員が有給を取りにくいという雰囲気も感じません。
仕事で高いパフォーマンスを出すためには休みをとることが必要不可欠なことも頭では理解しているものの一人で仕事をしているとなかなか難しい…。
毎日決まった時間に会社に行き、決まった時間に帰り、決まった日に休むという今までの当たり前のルールは会社側が決めているものでした。
リモートワーク中心の働き方が当たり前となった日常では、会社が作ったルールに従う生活をするのではなく、社員一人一人が最高のパフォーマンスを出すために「あえて休む」「あえて場所を変える」ということを意識する働き方が大事になってくるのかもしれません。
と言っても、最初から一人ではなかなか難しいので会社や上長が「自分が決めた日に休む、自分で決めた場所で働く」という新しい日常を後押しすることができるかどうか。
それがこれからの時代の働き方の鍵なのかもしれません。
リモートワークの教科書、これからも正直にまいります。