おうち時間は、本の大人買いにぴったりだ。
本屋をうろつきたい
街中の本屋が閉店した。都会の勤務地はもちろん、のどかな我が家付近も例外ではなく、すべての不要不急とされる商業施設が一時閉店してしまった。私は何かストレスを感じると本屋を一時間ほどうろつく習性があるのだが、出来なくなってしまった。偶然手に取った本が私の人生を変えてくれるなんてことはこれまでも無かったが、少なくともこの先一ヶ月はそういった機会に恵まれない。
本屋の本棚がいい
雑誌は開いているコンビニで購入できるが、趣味の本や漫画はそうはいかない。もちろん、買ったけど読んでいない本はたくさん本棚で眠っている。でもその本を読むのは今ではない。今は、自分の本棚にはないけど本屋にはある本が読みたいのだ。
不要不急だけれど
緊急事態宣言から少し経つと、買って支援しようという呼びかけがSNS上で見えるようになった。テイクアウトが可能な店ならテイクアウトをするし、そうでなければ通販で、ということらしい。一方で、通販は物を運ぶ人がいて成立する。私の不要不急の注文が、そういった運送業者を圧迫しないだろうか。生鮮食品ならまだしも、本だなんて。
一応、色々考えてます
迷い始めたころ、Amazonが生活必需品の配送を優先するというお知らせを出した。ああ、やっぱり自分の買い物は必要不可欠ではなさそう。しかし今度は、適切に注文したほうが良いが配送時間を午前中に指定するのだけはやめてほしい、そんなメッセージも見た。迷いに迷った末、少しでも経済を回したほうがいいのではないかと思い本を注文することにした。Amazonではなく、紀伊國屋で。
1万円も買っちゃった
当分読むものに困らないように、と悩みに悩んで1万円程度カートに入れた。遠い昔に紀伊國屋のポイントカードを作ったことや、新宿本店の地下街の様子を思い出す。本当は、1階で新刊や雑誌を見たあと2階で文芸書を見て、それから興味が赴くまま階段を上り下りして目的の本を一通り見たあと裏にある別館で漫画を見たい。余力があれば抹茶のアイスを食べて紀伊國屋を後にする、そんなことがしたい。でも今はできない。
これなんですよ
段ボールに詰まった本たちを見て、こういう風景に飢えていた、と思う。新品の本がずらっと並んだ風景。軽いエッセイはすぐに読み終わったし、漫画二冊もその日のうちに読み終えてしまった。私はもともと本を読むのが雑で早い方だけど、この分だとあと数回は注文したほうが良さそうだ。
あれ、通販好きかも
今まで通販にはあまり馴染みがなく、どちらかというと苦手な部類だったのに、使わざるを得ない状況になってきた。リモートワークが多く家にいることが増えたため、荷物を絶対に受け取れるというのも大きいのかもしれない。街中の店が閉まっている今、インターネットがひとつの百貨店のように振る舞っている。
つづく